2024年6月13日、JR東海は、ドクターイエローの完全引退を発表しました。
ドクターイエローは、JR東海とJR西日本が1編成ずつ所有していて、東京駅から博多駅の区間を交互に走行して点検を行う、検査専用列車。
ダイヤは非公開で、一般の人はいつ走るのか知ることができません。
電車好きなら誰もが出会いたいと願う、特別な黄色い新幹線です。
ドクターイエローの引退発表に衝撃

ドクターイエローの正式名称は『新幹線電気軌道総合試験車』といいます。
お客さんが乗ることはできず、線路や架線などの状態をチェックする検査専用の車両です。
その激レアぶりで、電車好きの子供から大人まで、幅広い世代から人気を博してきました。
以前より密かに引退が囁かれてはいたものの、いざ引退の発表がされ、ショックを受けた人も多かったのではないでしょうか。
本記事では、ドクターイエローの次の検査車両完成の予定があるのか、廃止後の検査はどうなるのかなどについてまとめました!
ドクターイエローの代わりは何?廃止後•次の代替検査車両はある?
ドクターイエローは、線路や架線などの状態をチェックするのが仕事です。
乗客を運ぶ営業用新幹線車両と同じ条件で走行しながら、線路の歪み具合や架線の状態・信号電流の状況などを検測し、新幹線の軌道や電気・信号設備の状態を確認します。

線路のゆがみは、ミリ単位でチェック。
上下に10ミリのゆがみが見つかれば、即補修となります。
車内に搭載されたカメラで、架線とパンタグラフの接触状況を目で見て確認することができます。
引退後、ドクターイエローの代わりは?
今のドクターイエローが引退すると、東海道・山陽新幹線には検測専用の列車はなくなります。
現在ドクターイエローが担っている機能は、2027年から『N700S』車両に導入される営業車検測機能によって代替される予定です。

『N700S』とは、2020年7月より13年ぶりのフルモデルチェンジ車両として営業運転を開始しています。
安全性、安定性、快適性、環境性能などすべての面で最高の性能を備えた車両です。
乗客が通常通り利用する車両に検測機能を導入し、ドクターイエローの代替機能を果たすことになるそうです。
引退時期
夜の点検作業でも目立つように黄色が選ばれ、代々愛されてきた「新幹線のお医者さん」。
ドクターイエローは、かつては東北新幹線や上越新幹線、長野新幹線(現・北陸新幹線)でも使われていましたが、これらは「East i」に置き換えられ、既に引退しています。
▼今後のドクターイエローの引退予定
JR東海のドクターイエローの引退:2025年1月
JR西日本のドクターイエローの引退:2027年予定
引退理由
ドクターイエローが引退する主な理由は、老朽化です。
来年引退するJR東海のドクターイエローは、2001年から20年以上も新幹線の安全を守り続けてきました。
また、ダイヤの管理や人員の配置、効率化を踏まえても、営業車両の運行を兼ねて検測のできる最新技術を導入することとなったようです。

代わりになる検査専用車両ができるわけではなく、より寂しさを感じますね。
まとめ
新幹線のお医者さんとして、長年愛されてきたドクターイエロー。
代わりになる検査専用車両ができるわけではなく、より寂しさを感じてしまいますね。
引退セレモニーや展示なども今後予想されています。
また新たな情報が入ったらお伝えしていきたいと思います!


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